RSA-Japan 基本のキホン(カーペット&臭い)

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先日(1月17日)新横浜にて行われたRSA-Japanさんの特別講座「基本のキホン(カーペット&臭い)」に参加してきました。

その様子を少しご紹介できたらと思います。

 

会場

今回の講座は新横浜の日産スタジアムにある「横浜市スポーツ医科学センター」にて行われました。

 

日産スタジアムが出来る前から新横浜周辺はウロチョロしていたもので場所はよく知っておりましたが、実際に車を降りてスタジアム周辺を歩いたことが無かったため、会場である横浜市スポーツ医科学センターに辿り着くには少しばかり苦労致しました。

 

次回参加される方は少し早めに現地に着くようにされると良いのではないかと思います。

 

駐車場に関しては講習会後の懇親会にも出席される方は新横浜駅周辺のコインパーキングに停められると要領は良いかと思います。ただ懇親会でお酒を召し上がられる方は駅前のビジネスホテルを事前に確保して臨まれるのがベストかと思います。今回私は翌日に仕事が控えていたため懇親会ではウーロン茶だけで我慢して車で当日帰宅しました…。

 

しかしながら、あれだけの美味しい料理をお酒なしで味わうのは拷問でした…。電車で帰宅できる人は電車で来られた方が良いかと思いますし、車で来られる方は絶対に宿を確保して参加された方が良いと思います。っていうか、50過ぎると体力が無くなるので呑むと帰るのが面倒くさくなってしまうんですよね…。若い時と違ってお泊りしたからって奥さんが要らぬ詮索をすることもありませんし、「今日は晩御飯用意しなくていいから楽だわ~♪」ってな調子で喜んで送り出してくれますから、安全第一でお泊りで挑むべきかと思います。

 

なお、コインパーキングは新横浜駅から近いところは総じて高いですから、少し歩きますが横浜線の陸橋を渡って昔のホテル街に散在するコインパーキングに停めておくのがベターかと思います。

 

 

カーペット

 

1時間目はカーペットに関する講義でした。講師は高野先生です。

 

 

非常に穏やかで理知的な先生でした。

 

実は私も過去にファミリーレストランCOCO’S(ココス)の定期清掃を神奈川県から兵庫県まで80店舗ほど請け負っておりましたので、カーペットのクリーニングの現場に関してはよくよく存じ上げているのですが、私がやっていたのは限られた予算と時間の中でどれだけ綺麗に見せられるかというのがテーマだっただけに、ガチで汚れを除去する…、本来のカーペットクリーニングのセオリーというものを教えて頂けたのは本当に有難かったです。

 

今回はあくまでも短時間での講座の紹介的な内容でしたので、さわり部分しか学べませんでしたが、正式な講座で勉強すれば、カーペットクリーニングの流れから素材の見極め方法など、今まで何となく感覚でやっていたものが、ピシッとした理論のもとに的確な材料と方法をもって作業できるようになるのは間違いないと感じました。

 

そもそも私が学生時代にアルバイトさせて頂いていた社長さんはカーペットクリーニングが専門でしたので、当時はよく現場で手伝いを致しましたが、前処理剤に関しても染み抜きに関しても回収剤においても、それがどんな成分でどのような効果を発揮させるために使用されているのかは教えて貰えませんでした。って言いますか、こちらも思いっきりバイト感覚でやっていたもので、突っ込んだ質問などはしなかったのですが…。

 

しかしながら理屈が分かってくると面白いですよね。万が一落ちが良くなければ、「ここをこうしてみたらどうかな?」とか、色々と工夫のしようがありますし、それがビンゴ!となれば誰が見ているわけでもないのに自然と笑みがこぼれてしまうものだと思います。

 

私も近年はハウスクリーニングを主にしているものでカーペットクリーニングはあまり縁が無いのですが、それでも過去40年弱のお掃除業界の流れを振り返ってみたとき、ここは再度真剣にカーペットクリーニングを学んでウチの取り扱い業務の一つの柱にするのもありかな?なんて本気で考えさせられました。これに関しては最後に理由を述べさせていただきます。

 

消臭

 

2時間目は消臭に関する講義で、講師は鹿田先生でした。

 

 

いつもニコニコしていて物腰の柔らかいお兄さん的な先生です。ただその表の物腰の柔らかさとは裏腹に知識と経験は物凄いものをお持ちでらっしゃることは、今まで何回か接しているうちに強く感じておりました。

 

今回はじめて正式に講義を聴かせて頂くことが出来て本当に有難かったです。

 

そもそも掃除屋の仕事をしていると年に数回は「この臭い何とかなりませんか?」という問い合わせを頂くものです。私も例外ではなく過去にも消臭の技術を身に付けたいと思い立ち黄色い脱臭機で有名な会社さんを訪れたことがありました。

 

ただその際に私の致命的な欠陥を思い知ることになりました。

 

と言いますのも、機械の説明を受けているときに臭いのサンプルを嗅がせて頂いたのですが、強烈な臭いは判断できるものの、微妙な臭いの判別が全く効かなくなっている自分に気が付いてしまったのです…。

 

理由は簡単です。タバコの吸い過ぎで私の嗅覚は絶望的なダメージを受けていたのです。最近オナラが臭くないな…とか、公衆トイレで他人様の💩の臭いが全く気にならなくなっていて、「最近イヤな臭いがしなくて快適だわ♪」なんて思ってはいたのですが、なんのことはない…、自分の鼻がバカになっていただけだったんです。

 

けどこれって消臭を生業にするには致命的ですよね。ですから黄色い機械を導入しての新規業務開始は断念したのです。

 

しかしながら今回の鹿田先生のお話を聴いて何だかまたやりたくなってまいりました。

 

色々とお話はしてくださったのですが、私が一番心に残っているのは「壁の中で死んだネズミの臭いを消す方法」でした。

 

私は以前に清掃をやりつつ害虫駆除も手掛けておりましたので、ネズミの死骸の強烈な臭いというのは知っております。そして壁の中で絶命してしまったネズミから発せられる臭いと、それを除去する困難さも嫌というほど知っております。

 

私のちっぽけな頭で考えられる方法を鹿田先生の話はいとも簡単に飛び越えておりました。そして「確かに理に適っている…。」と納得させられました。「消臭もまた科学なんだ。」と改めて知らされると共に「たとえ嗅覚がゼロでも理論と経験で臭いを消し去る消臭屋さん。」ってのもベートーベンみたいでかっちょいいな…。なんて思ってしまいました。

 

まぁ、タバコを止めれば徐々に嗅覚は戻ってくるんでしょうが…、紙巻きたばこを止めて電子タバコに走るんじゃなくてこっちに走ってしまう私には嗅覚が戻ってくることは少し難しいかもしれません。

 

 

話がずれまくってしまいましたが、ハウスクリーニングの講習でもそうでしたが、コンプライアンスの問題で表には出せない情報が多いのでどうかその点をお察し頂けると幸いです。

 

ただバカっ鼻しか持たない私でさえも正規の講座を受講したいなと思わせてしまうお話だったということはご理解いただけると嬉しいです。

 

洗剤

 

最後の3時間目はカーペットクリーニングにおける洗剤のお話でした。講師はなんと尾上先生でした。尾上先生はSMS Japanの社長さんでして、7~8年前までは直接の講義を聴く機会もあったものの、ここ数年は人前で講義をされることは無く、非常にまれな機会で私たちはラッキーですよと休憩時間の一服時に鹿田先生が教えてくださいました。

 

ただ、その一服が済んで教室に戻ったら既に皆様席についていて、尾上先生も講義開始したくても喫煙組の3人が戻って来ないので出来ない状態だったのはここだけのお話です…。

 

尾上先生はこんな方

 

 

講義はカーペットクリーニングにおける洗剤の話でしたが、その論理はクリーニング全般にも共通するものだと私は感じました。詳しくはお話し出来ませんが、汚れを落とすための必要不可欠な要素…。

 

これってハウスクリーニングの現場でもそのまま当てはまります。

 

現場の環境によってどれかが制約されるならば、他の要素を引き上げれば仕上がりを同様に持っていくことは可能です。

 

そのような基本的なところからお話しくださいました。また界面活性剤の具体的な性質や洗剤の洗浄助剤に関してもお話し下さり、すべてを理解するにはあまりにもハードルは高かったのですが、洗浄力を高めるためのあらゆるテクニックを知ることが出来ました。

 

どうしても私たちは洗剤の能力だけに目が行ってしまいがちだと思います。しかしながらそれを活かすも殺すも掃除屋の腕と経験次第なのだと思います。良い洗剤は確かに有難いものです。けれどもそれ以外の要素が幼児レベルならば、仕上がりは推して知るべしなのです。

 

そうは言っても腕と経験を身に付けるにはそれなりの時間を必要とします。20代30代の若者が自力でそれを体得するにはそれなりの年月を費やしてしまいます。気が付いたら50代60代なんてことはざらです。70代になってもそこまでの境地に至らない人は星の数ほどいるのが清掃業界の現実です。

 

さればその部分を他人様から教えて頂くというのは決して恥ずかしいことではありませんし、それこそが最短距離でゴールに辿り着くための唯一の賢い方法だと私は確信をもって若い人達にお伝えしたく思っています。

 

カーペットクリーニングの将来性

 

今回の講座に出席された方々の8割はビルメンが主業務で常日頃からカーペットクリーニングを手掛けているようにお見受けしました。そのような方々は講座の内容がすぐに業務に直結するわけですから真剣に講義を拝聴していたように感じます。

 

残りの2割は私のようにハウスクリーニングを主体にされている方々のように感じたのですが、日々の業務ではあまり手掛けることのない内容が今回のテーマだっただけに、今一つピンときていないような印象を受けました。

 

ただ、上記でも申し上げましたがカーペットクリーニングは私のような個人経営の方々に於いては今後強力な武器の一つになり得るのではないかと思いました。

 

20代30代の若い掃除屋さんは御存じないかもしれませんが、実は30年ほど前までは賃貸物件においても今では信じられないくらいにカーペットが存在したのです。

 

防音性の劣るアパートの2階などは洋室といえばカーペットが敷かれておりました。またマンションでも1Rなどはフローリングではなくカーペットの現場が多かったのです。ですから空室物件の依頼が来た時には「洋室はハードフロアーですか?それともカーペットですか?」と逐次管理会社に確認して道具を準備して現場に赴いたものでした。

 

しかしながら現在では賃貸物件ではカーペットの洋室はほぼ消え失せてしまったように思います。それに伴ってカーペットのクリーニングが全くできない掃除屋さんばかりになってしまっているのが現状ではないでしょうか。

 

これってアク洗いと同じなんですよね。30年ほど前は賃貸物件でも木部がふんだんに存在しました。和室は当然のこと、キッチンでも玄関でも廊下でも木部はあちこちにありました。今のように全室クロス貼りになる前は、「砂壁を今回塗り替えるからこのタイミングで木部のアク洗いをしてくれませんか?」なんて依頼も結構あったのです。

 

けどこれもまた現代ではほぼ見なくなってしまいました。ドア枠も廻り縁も白木を使用しているのは和室くらいになってしまい、その和室自体も無い家というのも増えてきてしまっております。これではアク洗いを手掛けたくてもスキルを磨く場所が全然足りなくて商売のレベルまで引き上げるのは実質不可能になっております。ってなことでアク洗いもまた現代の若者は興味はあっても出来ない人が多くなっているような気がします。

 

けどけどけど…、これって裏を返せば凄いビジネスチャンスなんですよ。要は非常に微々たる需要ですが、それをこなせる職人が乏しい…。必然的にそれが出来る人の元へ仕事は集まる

 

時代の流れで需要が増えた業務に焦点を当ててそこに注力するのは誰でも考えることです。けれどもそれでは過当競争になり価格競争に陥る…。

 

ならば逆に張る発想で、需要が減っている部分のスペシャリストになってしまえば、供給も減っているがゆえに価格もドンドン上がって十分にペイできる金額で仕事が取れるということなんです。実際に私はアク洗いでそうなっております

 

カーペットもこれと同じだな…、と今回改めて思ったわけです。

 

実際にハウスクリーニングを主にして営んでいる方は、カーペットの現場などはお金持ちの在宅の家くらいではないでしょうか。しかしながら事務所や商業施設などではまだまだカーペットは存在しますし、減っていくことはあるかもしれませんが、絶滅するなんてことは無いと思います。現場が減れば手掛けるライバルも徐々に減っていく…。やがてアク洗いと同じように「こなせる者は言い値で仕事が取れる。」そのようになっていくのではないかと私は思います

 

このようにRSA-Japanさんの講座は将来の商売に直結した技術と知識を教えてくださいます。開業はしたが今後どうしよう…。そう悩んでいる掃除屋さんは沢山いらっしゃるかと思います。そんな時は勇気を出して門を叩いてみてはいかがでしょうか。決して後悔はしないはずです。

 

基本のキホン(ハウスクリーニング&石材)

 

今回はカーペットと消臭でしたが、2週間後の2/21にはハウスクリーニングと石材に関する講座が予定されています。

 

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特別講座「基本のキホン」ハウスクリーニング&石材/開講日2025年2月21日 | RSAJapan|ビル・ハウスクリーニングをきちんと学ぶスクール
RSAJapanではビルメンテナンスやハウスクリーニング、さらには建物のレストレーション(復旧)まで学べます。初級者から上級者まで、理論に基づいた技術を身に着けることが可能。現役の施工者でもある講師が実技を交えた講義を行います。

 

ハウスクリーニングを主体としている方々に於いては即仕事に繋がる内容かと思いますので、是非とも参加されてみてはいかがでしょうか。

 

正式な講座では結構な金額がかかるので勇気がいりますが、今回の講座はスーパーの試食のように手ごろな金額での参加が可能ですから、どこまで突っ込んだ話が聞けるのかを確認するにはチャンスだと思います。この半日の講座で「もっと学びたい。」との気持ちになれば正式な講座を受けに行かれれば良いかと思います。

 

私もハウスクリーニングの講座は昨年受けさせて頂きましたが石材に関してはまだなので、今回お試しの感覚で参加してみたいと思っています。

 

とりとめのない文章で分かりづらい部分もあったかとは思いますが、取り急ぎご報告させて頂きます。

 

 

 

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