4/18~4/19の二日間RSA-Japanさんの石材研磨講習会に参加してきました。
興味を持っているお掃除屋さんも多いかと思いますので、ざっくりと今回の講習会の様子をご紹介させて頂きます。
結論から言いますと、
明日から使える強力な武器を伝授してもらった。
といったところでありましょうか。
商品としてお客様にセールスするにはもっともっと自分で練習を積んでいかなくてはならないかと思いますが、今まで何も石材研磨のことを知らなかった私が近い将来には業務の大きな柱の1本にしたいと真剣に考えてしまうほどの内容でした。
会場
今回の石材研磨講習は横浜にあるSMS-Japanさんの事務所にて行われました。
事務所内には数多くの大理石が敷き詰めてあり、しかもリッページ(段差)を意識的に作ってあってまるで自動車教習所のようでした。
場所は凄く分かりやすいかと思います。車で来られる方は近隣のコインパーキングを使用することになりますが、1100円打ち止めで24時間停められますので結構リーズナブルかと思います。
電車で来られる方においても駅から徒歩圏内で駅前の道を真っすぐ行った道沿いにありますので迷うことも無いかと思います。
講師の先生方
今回の講師は3人の先生方でした。
鹿田先生
鹿田先生はRSA-Japanさんのキャプテン的な存在(なんだと思います…、たぶん。)です。
先生方の中では一番年上で、他の先生方も一目置いている存在のように感じます。
いつもニコニコしていて優しいのですが、その経験や知識は他を寄せ付けない広さと深さを兼ね備えており、おそらく人脈もまた相当なものをお持ちであると拝しました。
今回の講習では座学とポリッシャーによる研磨を指導してくださいました。
小山先生
何を隠そう私がRSAさんの講習を受けようと決意させてくれた先生です。
昨年受講した復元型ハウスクリーニングの講座でも講師を務めておられまして、知識技術に対するストイックなまでの姿勢は本当に感動致します。
しかしながらこの17時までのお姿と、17時以降ではまるで別人のようになることを私もこの半年で学びました…。
それに関しては後段の「懇親会」の段で触れてみたいと思います。
今回の講習会ではハンドポリッシャーによる実技を懇切丁寧に教えてくださいました。
大野先生
小山先生と同じく復元型ハウスクリーニング講座でもお世話になった大野先生です。今回の石材研磨では2つの班に分かれてハンドポリッシャーでの実技を教わったのですが、私は大野先生の班にてご指導を受けました。
昨年EZ Shineさんのセミナーに大野先生も来られていて、実際にポリッシャーを手にしてEZ Shineさんのパッドを試す際に石材研磨の基本的なことを教えて頂いてましたので、その続きのような感覚で非常に理解が進んだような気がします。
復元型ハウスクリーニングの時にも思いましたが、見た目のマッチョな体とは正反対に些細な傷にも妥協できないガラス細工のような繊細さを持ち合わせた先生です。
そしてどれだけの引き出しを持っているのか…。そういったミステリアスな部分も興味を引かれるところです。
座学
1日目の午前中は座学でした。私を含め殆どの方が石材研磨は初めてという顔ぶれでしたが、石材の種類から始まって実際の作業に至るまで結構細かいところまで教えてくださいました。ただ先にも申しましたが殆どの方は素人のため先生の話の半分も理解できなかったかとは思います…。(私がそうでした…。)
けれども当日頂いたテキストにはお話しいただいた内容が載っておりますし、後日実際に現場をこなしながら何度も読み返していけば、必ず習得できるのではないかと感じました。
前回の復元型ハウスクリーニング講習の時もテキストを頂いておりますが、何か疑問に思った時はこのテキストを読み返しております。実戦に即したノウハウが詰まったテキストですから、この本だけでも相当に価値のあるものだと思います。世間で探してみてもそんな本はありませんし、ネット情報で何とかしようとしてもネットは玉石混交ですから、真実を見分ける目がこちら側に無いととんでもない結果を招いてしまいます。この手引書を貰えるだけでも講習会費用を回収できている…、と言っても過言ではないと私はお世辞抜きに感じる次第です。
実技
1日目の午後からはいよいよ実技に入りました。先ずはプラ船の中で1枚だけ大理石を磨いていきます。
カタログの中だけでしか見たことのないパッドに実際に触れて、しかもそれを使って本物の大理石を磨かせてもらえます。
ちなみに私のような超絶素人がハンドポリッシャーと今回使用したパッドの番手を全て揃えるとなると約20万円ほどかかります。(すべて定価で買ったとしてです。)
それをタダで(受講費は払ってますが…。)ガンガン好き放題に触らせて貰えるなんて、考えてみれば凄く特殊な体験なんですよね。自力で石材研磨を習得しようとしても、先ずはこの初期費用がハードルになって試したくても最初の一歩が踏み出せないのではないでしょうか。
実際に私がそうでしたし、今回一緒に受講した生徒さん達もまた同じ気持ちだったと思います。さらに言えばこれはハンドポリッシャー用の5インチでこの金額ですから、ポリッシャー用の17インチなんてことになると試算した瞬間に「夢見た私がバカでした…。」と速攻で諦めてしまうのではないかと思います。だってウェイト付きパット台とパット全種類だけで50万円超えますから…。しかもこれはポリッシャーを持っていることが前提ですから、ポリッシャーも買うとなると15万くらいはまたかかってしまうんですよね…。
まだやれるかどうか分からない、そんな段階で65万もポンと投資手出来る人は殆どいらっしゃらないのではないでしょうか。
それがこの講習会に出るとハンドポリッシャー用の道具とポリッシャー用の道具で70万~80万用意しないと体験できないことが2日間という短い時間ではありますが、思う存分いじくり倒すことが出来ちゃうわけです。これって凄いことだと思いませんか?
で、実際に触ってみた感想は…。
「これってやるしかないんじゃない?」
と私はなったわけです。だって仮にこの技術をものにしたら今日の現場であるタワーマンションでも玄関の大理石とキッチンの御影石その他諸々を磨いてプラスαが見込めるわけですよ。
小さな金額を丁寧に積み上げていくことも本当に大事なことです。けどね取れるところからはバン!と取って、ガン!と稼いで、ドン!と懐に入れることもまた大事なことだと私は思うんです。
今回の講師の鹿田先生も言ってました。
「1件取ればこんなもんすぐに回収できるからね💕」
私はその言葉を信じようと決意した次第です。
ちなみにこの時間に私達生徒が磨いた大理石はこんな感じに仕上がりました。
懇親会
一日目の講習が終了してその後に新横浜にて懇親会が執り行われました。開始時間は18時半、そして全て終わって解散になったのは26時過ぎ…。
なんと講習時間よりも長い懇親会でした…。
今回最後までお付き合いしたメンバーです。この写真を撮ったのが25時頃…、その後ラーメン屋さんで一杯飲みながら締めのラーメンを頂いて解散…。
過去のRSAさんの記事には「懇親会には出るべきだ」と私は書かせて頂きましたが、もう一つ追記するとすれば、「懇親会に出るなら必ず宿は確保しておいた方が良いです。」と付け加えさせて頂きたいと思います。絶対にそれの方が安心ですから…。
上記写真の先生方と私以外のお二人は、元々は一日目の講習を終えたら一旦帰宅して翌日再度出直すつもりだったのですが、結局なし崩し的に付き合わされて急きょ夜中の2時に宿を探すはめになりました…。
このお二人はお若いのでこのCMは知らないかもしれませんが、多分胸の内はこんな感じだったのかも…。
先に書かせて頂いた小山先生は17時を境に「5時まで男」と「5時から男」が切り替わるようなので絶対にそうした方が良いと思います。
まさに「RSAのジュンちゃん」なんですが、「RSAのジュンちゃん」は既にいらっしゃいますので、RSAの高田純次とお呼びした方が良いでしょうか…。
昼間の強面とは裏腹に17時過ぎは
こんな感じだと思って心の準備をしておけば大丈夫だと思います。おりしも今回の懇親会でも「日本一のテキトー男」高田純次の称号に恥じない動画が撮られておりました…。(撮影者は大野先生)
明日の集合時間はなんじ! https://t.co/vW3ybQP7Ah pic.twitter.com/Tmb05NB6BM
— ぼーの@ (@feoing0018) April 18, 2025
いちおう小山先生の名誉のために言っておきますが、このようにベロベロに酔っぱらっていても翌日の朝の集合時間10分前にはシャキッとしてお出ましになられました。大人の男はメリハリが肝心なんだと改めて教えられた次第です。
なお、大野先生は二日目の講義終了後にも飲み会に行かれたようです…。どこまでもタフな人だなと感心致しました。
2日目
2日目は朝から実技講習でした。
ハンドポリッシャー編
前日は大理石一枚だけを磨いたのに対して、今回は床に貼られた複数の大理石を磨いていきます。二枚以上の石を磨くので、そこには自ずと微妙な段差があります。それをどうやってクリアーして均一に光らせるか…、そういったテクニックを教えてくださいました。
また大理石のテーブルを磨く実演もしてくださいました。
磨く前に「大理石は酸に弱い」ということを私たちに教えるために、敢えて酸を垂らして光沢を失わせる実験もしてくれました。
赤丸で示したところが酸で敢えて焼いた箇所です。こういった光沢が抜けた現場って時々見かけますよね…。トイレの床に大理石や人造大理石を貼ってあるところなんて、便器の周囲にポツポツとこういったやらかしてしまった形跡をよくみかけます。多分サンポールなんかを知らないうちに垂らしてしまったことが原因でしょうが、そういった事故を修復することも今回の講習では出来るようにしてくださるわけです。
一旦はこうやって完全に光沢が取れてしまうほど磨いて、その後に光沢を復元する行程を踏むわけです。
そうして完成したのがこちら
どうですか?完璧に復元してますでしょう?しかもこれは今まで石材研磨をやったことのない私と同じずぶの素人である生徒さんが先生の指導の下で一から手掛けてここまで復元してしまったのですから、凄いことですよね。こういった技術もこの講習会では身に付けることが出来るのです。
ポリッシャー編
ハンドポリッシャーの後はポリッシャーによる研磨の実習がありました。今回参加された生徒さん方は全員がハウスクリーニングを主体として営んでおられるようでしたので、今後の業務上における石材研磨もハンドポリッシャーがメインになるかと思います。
しかしながらリビングに大理石を敷き詰めているお宅なんかにも今後はかちあたるかもしれませんし、玄関の土間も大まかにポリッシャーで磨いた後に細かい部分をハンドポリッシャーで仕上げる方が断然要領は良いかと思います。
何より先にも申し上げたようにポリッシャーのパットを揃えるだけで50万円飛んじゃうのですから、それを思う存分試させてもらえるこのような機会を無駄にしては勿体ないと思います。
ってなわけで私を含め受講生の方々は嬉々としてポリッシャーを動かしてみたのですが…、やはり思った通りにポリッシャーの威力は凄かった…。そもそもあれだけ重いのに更に重しを付けたうえでパッドも超強力でチョコレートみたいなダイヤモンドがいっぱいついたヤツでゴリゴリ磨くんですから、そりゃあハンドポリッシャーとは比較になりませんよね。
これは同業者さんであれば想像はつくかと思いますが、床の剥離が1~2㎡くらいだったら「わざわざ機械おろすよりも手でいっちゃおうかな?」って判断になりますでしょ?
大理石の研磨が1~2㎡でも同じ感覚なのかな?って当初は思っていたのですが、このポリッシャーの威力を体験すると、「実際に仕事になったら1~2㎡の玄関土間であっても機械(ポリッシャー)おろした方が早いな…。」という価値観に変わりました。
ちなみに当日のポリッシャーの実習はこんな感じで行われました。
そして生徒さん達が磨いて仕上がった状態がアイキャッチ画像にした以下の写真です。
これだけの成果を出せるツールですから、将来的に導入できるか否かは置いといて是非とも参加された生徒さん方はポリッシャーをいじくり倒してみると面白いかと思います。
ポリッシャーの操作に関して
とはいえ、ここで一つ問題点が存在することに私は気づきました。
というのは、今回参加された生徒さん方の多くはハウスクリーニングから仕事を始めた方が多いため、ポリッシャーの扱いに不慣れな方が多かったということでした。幸いなことに全くポリッシャーに触れたことが無い人はおりませんでしたので、何とか無事に皆さん事故も起こさず実習を終えられましたが、結構皆さん心の中ではドキドキだったのではないでしょうか。
そもそも今回磨くのは1m四方の範囲でありますから、ポリッシャーに振り回されたりしたらアウトなんですね。最低限でも左右に自在に動かせて、さらにピタッと機械の左右の動きを止めて一点を磨ける程度のポリッシャーの運転技術を持っていないと難しいわけです。またPタイルの洗浄と違って床材とパットの間の抵抗はかなりありますから、ポリッシャーは相当に重くなっております。
バイクの操作に譬えていうならば、全くバイクに乗ったことのない原付免許を取りに来た高校生にいきなり750にまたがらせて一本橋を渡れ!というくらいハードルの高い課題だったかと思います。(オートバイに乗ったことのない人には理解できない譬えですみません…。)
けど、2日間という短い限られた時間で最低限のことを教え込むにはしょうがない部分なのかもしれませんね。
ポリッシャー操作自習のススメ
とはいっても、やはり参加されたからにはこの貴重な体験はしておくべきだと思うんですね。であるならば、講習会に参加する前にポリッシャーの動かし方の自習をしておくと良いかと思います。
今回RSAさんで使用したポリッシャーのスイッチは以下のようになってます。
これは私が所持している同タイプのポリッシャーです。(性格がおおざっぱなので汚くてすみません…。)この右ハンドルの下の緑のレバー下にある赤いスイッチを押し込むとロックが解除され、その上で緑のレバーを握るとポリッシャーは動き出します。(左のレバーはタンクの水を出すためのものです。)
ポリッシャーに付いている説明書はこれ
と、いうことなんですが…、これで理解できます?多分難しいんじゃないかな…。でもって実際に動かそうとするとこの形式に慣れる前は右手だけでロック解除して始動するのは相当に困難なんですね…。
実際に私も数か月は左手でロック解除して右手でレバー握ってましたから…。ただ私は40年弱ポリッシャーと戯れてきましたから右手だけでポリッシャーの制御をするなんてのは朝飯前なのですが(スイッチ式ポリッシャーやレバーのロックボタンが付いているポリッシャーであれば両手ともハンドルを小指だけに乗せて操ることも出来ます…、っていうかビルメン業者であればこのくらいは誰でも出来ると思います。)、しかし慣れない人だと相当に難しい課題だと思います。左手でロック解除してレバーを握った瞬間にポリッシャーがブン!と左に回転してすっ飛んでいくことでしょう…。
これがダダ広い事務所のフロアーだったりしたら大笑いして済まされるかもしれませんが、今回は一枚65000円のパッドを付けており磨く面積も1㎡ですから、かりにブ~~~ンとポリッシャーが暴走して1m以上走ってしまったら大理石からポリッシャーが落ちて大惨事になってしまうのですね…。
それこそ普段はニコニコ恵比須顔の鹿田先生のお顔が瞬時に般若に変化するのは想像に難くはないでしょう…。(けど鹿田先生でしたら、恵比須顔のままで「はい、これ💕」って請求書の入ったラブレターをお渡し下さるかもしれません…。)
それを回避するためにも講座を受けられる人はポリッシャーの練習をしておいた方が良いかと思います。
御自身で機械を持っていない方は友人に借りても良いかと思います。ハウスクリーニングの現場ではそうそうポリッシャーの出番は無いですから、機械は持っているけどほぼ家で眠っているわ…、なんて業者さんも多いかと思います。そんな友人に借りて基本的な操作を身に付けてしまうことをお勧めいたします。
ポリッシャー操作方法のポイント
先に述べたように慣れちゃえばこんなものどうってことないんですが、初めて操作するとなると結構大変なものですよね。
ってなことで、ポイントかなって思う所を簡単に説明させて頂きます。
ポリッシャーはスイッチを入れてそのまま何もしないと左の方へと自然と動き出します。これはポリッシャー自体の重さで左に移動してしまうんですね。これを阻止するためにはポリッシャー自体のハンドルを上に持ち上げれば反対の右方向へと動きます。この上下運動を繰り返して洗っていけばよいのです。
ポリッシャーを一点で制止させるためには勝手に左に行こうとするポリッシャーに少しばかり左ハンドルに圧をかけて、左に行こうとする力と右方向への操作との力の相殺をさせてポリッシャーの左右の動きを止めちゃえば良いのですね。
余計にチンプンカンプンになってしまったかもしれませんね…。
あとは左手は逆手、右手は順手にハンドルを持つと要領は良いです。
でもって、右手の小指はハンドルに巻き付けてポリッシャーを固定し、ロック解除は人差し指を左に移動して解除
その後に中指と薬指でレバーを握り込んで機械を作動させ、その後は小指もレバーに移動させると普通に動き出します。
あとは左右の動きを制御する術を覚えれば完璧ですね。
ってなことで結局は習うより慣れろっていうことなので皆様頑張ってください…。
まとめ
私はこの半年RSAさんとお付き合いさせて頂き本当に有難かったです。
ここには本物があります。
ネットは玉石混交ですから、偉そうに講釈を述べる輩もたくさんおります。また人のネタをパクって平然としている者も多くおります。
しかしながらどこまで行っても偽物は偽物なのです。本物の知識と技術を身に付けたいのであれば、RSAさんの門を叩くべきかと思います。
私達の仕事はクリーニングというサービスが商品です。その商品の品質を上げることは自ずとお客様の信頼へと繋がります。
そのお客様の中に於いてのクリーニング業者ナンバー1の地位を獲得したとき、一気に仕事量は増えて経営は安定してくるものです。
20数年前にランチェスターの経営戦略というものが流行りましたが、業界ナンバー1や地域ナンバー1には手が届かなくても個人のお客様からナンバー1の称号を得ることは、仕事の品質を高めることによって比較的簡単にクリアー出来ます。
その品質を高めるための知識や技術を教えてくれ、更にその後のサポートまでしてくださっているのがRSA-Japanさんです。
ここで得た知識や技術そして人脈は、5年後10年後に御自身の宝物となっていることは間違いありません。
もし迷っているならば勇気を出して一歩踏み出してみませんか?必ずや善き未来が貴方様に訪れることと確信致します。
この業界で40年弱生き延びてきた職人の独り言でした。
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