ハイパースケールについて

ハイパースケール…、耳慣れない言葉だと思います。

それもそのはず…、私が勝手に作った言葉ですから…。

でも言いたいことは分かりますでしょ?「スーパー」よりも凄いスケール(水あか)ってことです。最強最悪の水あかです。

でもって、このハイパースケール、現在の常識をそのまま実行していると10年後20年後に奥様の御自宅でも必ず出現して大変なことになってしまうのです。

本日はそのことについて書いてみたいと思います。

私がハイパースケールと呼ぶ奴の正体は…

“世間でもまだ認識されていない”頑固なスケール汚れ(水分中のミネラル成分が固まって出来た石状の汚れです。「カルキ」だとか「水あか」だとか呼ばれている物ですね。)というものが実は存在します。

一般的にはお風呂のドア下や、トイレの手洗いカラン部分、お風呂の鏡や、キッチンシンクや蛇口に付いてしまったスケールは皆さんご存知ですし、それに関しては程度の差はあれども何とか除去できるのですが、実はこれの何倍も手ごわく、正直言ってプロの業者である私でも落としきれないスケールがあるのです。

どのようなスケールかといいますと、色は透明で一見すると蛇口もお風呂の床も壁も綺麗に見えるのですが、よく見ると透明な樹脂を全体に均一に塗り広げたような状態になっているのです。例えて言えば透明なニスを水回り全体に塗ってしまったような感じです。コーティング剤で全体を覆ってしまったような状態と考えて頂ければイメージが湧きますでしょうか…。

で、この状態になってしまったお風呂や蛇口はどんな酸性洗剤でも全く歯が立ちません。あとは研磨するしかないのでしょうが、素材によっては研磨できない部分もありますし、仮にやったとしても莫大な費用がかかってしまうと思います。(むしろ全て解体して新しいものに取り換える方が安いかもしれません。)

私も学生時代のアルバイト期間を含めると既に25年間この業界にいますが、この様な現場に出くわしたのは片手で数えられる程度(現在まで4件しかありません。)ではありますが、やはり存在するのです。

そして、それらには全てに共通する原因を持っています。

それが何かというと、「常に綺麗な状態をキープするために使用後は必ず水分を除去することを心掛けて実践していた現場。」なんです。

実際の現場は…

私が立ち会った現場の1件は東京M市のビジネスホテルでした。そこは築20年くらいで、ユニットバスの交換は建設以来していないとのことでしたが、一見湯垢や鏡のウロコは全くついていないのですが、壁から床まで、もちろん鏡も蛇口も、すべてがコーティングしたように透明なスケールで覆われていました。それを何とかしたいとオーナー様から相談を受けたのですが、結局クリーニングではどうにも出来ず、結局次のリフォーム時にユニットバスの交換を優先的に計画するという方向性で収まりました。

このホテルの日常の清掃内容を尋ねてみたところ、「お客様がチェックアウトした際の清掃はごく普通に中性洗剤もしくは弱アルカリ洗剤で洗浄し、その後に乾拭きして完全に水気を除去しています。」とのことでした。この方法はこのホテルに限らず大多数のホテルで実践している内容です。私の知り合いに過去にホテルの清掃方法を指導していた人物がいまして、その方に以前聞いたところ、「ホテルの場合はお客様の使用したバスタオルや足ふきマットがあるよね、あれを有効利用して最後に水分を全部吸い取ってしまうんだよ。」というお話を聞きました。

こんな話を聞いてしまうと気持ち悪くて今後ホテルには宿泊できなくなってしまうかもしれませんが、今回の話の目的はそこではないので、とりあえず聞き流してください…。


私もこの1件だけであれば、たまたまM市はスケールの付きやすい地域であり、かつここのホテルが少し特殊なんだろうと判断して忘れてしまったであろうと思うのですが、この後に数年おきに同じような状況の個人のお宅(戸建2件、マンション1件)と出くわしました。

それらのお宅も同じようにお風呂は壁から天井までコーティングされたようになっており、洗面台もキッチンシンクも同じようになっておりました。

で、これらのお宅にもやはり共通点があり、海外に居住していた過去がある方や、異常なほどのきれい好きな奥様で、皆さん常に水気を使用したあとはすぐに汚れを落とした上で乾いたウエスで乾拭きを実践していたのです。

同じように20年以上のお宅に掃除に行っても、ごくごく普通に過ごしていらっしゃる方(たまには掃除をするけれども適度に汚れている家)のお宅はすんなりと汚れは除去できてしまうのですね…。

なにゆえこのような現象が起きてしまうのか私なりに考えてみたのですが(私は学者さんでは無いので、あくまでも素人考えですが…。)、おそらく通常はスケールの原因になるミネラルと皮脂汚れやその他の汚れがごっちゃ混ぜになって設備に付着しているので、アルカリ性洗剤や酸性洗剤でそれらのミネラル以外の汚れを分解してあげれば、ある程度のスケール汚れも一緒に落とされてしまうのではないかと思うのです。

けれども上記のような常に綺麗にしている物件では皮脂汚れやその他の汚れは毎回の清掃でほぼ除去されてしまっている上で、乾拭きして水気はほぼ無くしているもののほんの少し残った水気が設備に残り、それらが…、本当に毎日微々たる量ではありますが、まじりっけの無い純度の高いスケールとして設備に積み重なってしまっているのだと分析致しました。

ゆえにちょっとやそっとではビクともしないスケールとなっているのではないかと…。

そのうえで話は戻りますが、これらの現場も当初は他のお宅よりも比較にならないほど綺麗だったと思うのです。実際に私が訪問した時もパッと見は手入れが行き届いて綺麗でしたから…。ただし、私達プロの目から見るとそのようなスケールでコーティングされてしまっておりますし、また奥様自体も元来綺麗好きですから、最近掃除しても全然変化が無いと嘆いてらっしゃるんですよね…。

で、ここまでのお話で何となく察しが付かれたかと思うのですが、現在の世間のお掃除の常識では「水回りの水気は使ったらすぐに除去しておくのがキレイを保つコツである。」というのが一般的だと思うのですが、それをあと20年も続ければ上記のように大変な状況になってしまうお宅が増産されてしまうのではないかと私は密かに危惧しているのです。(今までにあまりこのような話が無かったのは、毎日きっちり水気を取るという情報がごくごく一部にしか広まっていなかったからではないかと考えます。)

ただ、それを前面に押し出してご自身のオリジナリティーとされている方も多いですから、その方々の顔に泥を塗ってもいけませんし、実際に事故が大量に勃発するにはまだ時間の猶予もありますから今私のような者が注意を喚起しても「ただの僻みよ、いやね…。」なんて笑われて終わりだと思うのです。

そんなわけで世間の風潮を横目に見ながらも今まで黙っていたのですが、ツイッターにおいて私の過去の発言

毎日キレイにお掃除していても必ず付きます!逆にきれいな状態を維持すればするほど手ごわいスケールが付くのです。(これに関しては時期が来ましたら詳しくご説明したいと思います。)

に関してご質問がありましたもので、そろそろ話すべき時期なのかな?と思い書いてみました。

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